原田マハ「ゴッホ作品」おすすめ3選|著者と共に辿るあしあと

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この記事では、作家・原田マハさんの名作の中でも特におすすめしたい、ゴッホにまつわる3作品について紹介します。

アートの世界に興味のある方も、全く知らない!という方も、この3作品を読むことできっと「名画を取り巻く未知の世界」に足を踏み入れることができるでしょう。

おすすめ作品について早く知りたい方はこちらから!

原田マハさんについて

まずは著者・原田マハさんについての紹介です。

原田マハさんについて

『キネマの神様』『総理の夫』の映画化などで話題の人気作家、原田マハさん。

絵画のイメージがない方もいらっしゃるかもしれませんが、キュレーターとして活躍された経歴をお持ちで、アートに関わる作品も多く執筆されています。

そうした経験を生かし描かれるアート作品は「史実を基にしたフィクション」として、エンターテイメントを届けてくれることはもちろん、画家や作品に対する情熱や敬意が込められています。

読み手は一気に、そんな彼女が導くアートの世界へと引き込まれてしまうのです。

minが原田マハさんの作品と出会って

もともと美術館や博物館へ足を運んで作品を見ることが好きだったものの、絵画については知識や教養が全くなかった私。

それが原田マハさんの著作に出会ったことで一気に世界が広がり、名画の本を手に取って読むほどに関心を持つようになりました。

豊富な知識を得たとまではいかなくとも、おかげでこれまでとは全く違う見方で絵画を鑑賞することができるようになったのです。

今では美術館に行ったり、アートを鑑賞したり、美術史に触れたりすることが自分の趣味の一つとなりました。

原田マハさんの作品は「アートの世界」への第一歩を一緒に踏み出してくれるような存在です。

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原田マハさんのおすすめアート作品に関する記事も書きました!こちら合わせて読んでみてもらえたら嬉しいです。

原田マハおすすめ3作品を紹介!

そんな「絵画の世界」との出会いをくれる原田さん作品の中で特におすすめしたいのが、ゴッホにまつわる作品

ここからは、それぞれの本の魅力とおすすめポイントを、順番に解説していきます。

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かつての私のように「ゴッホ?ひまわり描いた人?」くらいの知識しかなくても、全く問題ありませんよ!

たゆたえども沈まず

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まず1冊目として紹介したいのが、たゆたえども沈まずです。

  • 2017年 幻冬舎より出版
  • ゴッホと弟テオの人生を、画商との関わりを軸として描いたアートフィクション

今や世界的に有名な画家であるゴッホですが、その人生は壮絶であったことが史実としても残っています。

それゆえ「狂人」「悲壮」と語られることの多い彼ですが、この本を読むと「しかし、誰よりも絵に対する情熱を持った人間だった」という言葉を補わずにはいられなくなります。

そしてこの作品の主人公は、ゴッホだけではありません。

弟のテオ、そして彼を取り巻く画商たちなど、絵に対して純粋な情熱を持った男たち。彼らが織りなす物語やセリフは、とても胸に訴えるものがありました。

美術史研究を経験された原田マハさんの、実在の人物たちや史実に対する敬意、そして情熱を強く感じられる作品となっています。

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私が2020年に読んだ本の中で最も心に残った作品でした。

「アートフィクション」とは、絵画に対する史実をベースにして作られたフィクション作品のこと。今作においては「歴史的資料において真相がわかっていない空白の部分を、著者の解釈で繋ぎ止めたもの」と思ってもらっていいそうです(あとがき参照)。

ゴッホのあしあと

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  • 2020年 幻冬舎より出版
  • ゴッホに関するご自身の知見や思いを綴ったエッセイ

『たゆたえども沈まず』を読んで、著者のなみなみならぬゴッホへの愛情や熱意を感じ取った私。

「原田さん自身の言葉で語られるゴッホの世界に触れてみたい」と思い、この本を読むことにしました。

「原田さんとゴッホの出会い」から「ゴッホが日本を愛していたこと」「ゴッホが抱いていた夢について」など、ご自身の研究と知見に基づき詳しく語られています。

『たゆたえども沈まず』読了後であればなお、著作に対する熱意、ゴッホに対する敬意をひしひしと感じることができますよ。

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この2作品を読んだ直後、付近の美術館にゴッホのひまわりがやってきたときは運命を感じてしまいました。この本たちを読んでなかったら見に行ってなかった……

リボルバー

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  • 2021年 幻冬舎より出版
  • 謎多き「ゴッホの死」にフォーカスしたフィクション・ミステリー
  • 安田章大さん主演舞台化
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新刊情報が出た際、表紙の写真をみて「キター!」と叫んだのは私だけでしょうか。

『たゆたえども沈まず』の中でもゴッホの死については原田さんの1解釈をもとに描かれていますが、今作では一体どうなっているのかが最大の見どころでした。

誰も予想できないほど大胆、かつ人情味あふれる展開は、さすが原田マハさんと言わざるを得ません。

個人的には『たゆたえども沈まず』でゴッホと共に興味を持った「ポール・ゴーギャン」が重要人物としてしっかりと描かれているところも歓喜!

そして最後まで読んで興奮冷めやらぬ中、表紙カバーをめくったときは思わず涙があふれました。

これまでのゴッホ作品を読んだ人も、初めて読むという方にもおすすめできる1冊です。

まとめ

今回は原田マハさんのおすすめ作品の中で「ゴッホにまつわる3冊」を紹介しました。

原田さんのアート小説は、これまでその世界を知らなかったことを少し後悔してしまうほど「アートの魅力」を存分に堪能させてくれます。

アート作品自体の魅力だけではなく、実在の画家を取り巻いたミステリアスで、神秘的な彼らの生き様を描くことによってそれを感じられる、というところが特徴だと思います。

この機会にぜひ、3作品を通して原田マハさんと「ゴッホのあしあと」を辿ってみてほしいです。

その他「原田マハさんのおすすめアート小説5選」という記事も書いているので、興味のある方はこちらも合わせて読んでみてください。

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